平山和久の日記

いつまでも少年です。

合唱のこと つづき5

  高校を卒業し、合唱を離れることになりましたが、やはり心の中では、いつの日かまた、合唱をやりたいと思っていました。それも教会音楽、いつか、聖歌隊のある教会で聖歌を歌いたいと考えておりました。

 

 そのような時、フランスのアンドレ・シャルランのレコード「ロシア正教会の夕べの祈り」を聞き、すごく感動しておりました。

 

 ロシアンチャントで、男子修道会ですので、男性のみです。祈りが始まる前の木稈の音から始まり、リーダーの唱詠からはじまり、全員の合唱へと続きます。オルガンなどは用いません、移動音階だと思います。

 

 こういう聖歌合唱もあるんだと、すごく心を惹かれました。このレコードは今でも大切にしております。CDによる、復刻版も出ているようです。

 50年以上まえのこと、ロシアはソビエト時代ですから、このような教会音楽が残っているとは思いませんでした。

 世界各地へ亡命した人々が、その地で教会や修道院を立て、伝承していったようです。このレコードはパリにあるシュベトーニュ派の修道院のようです。

 

 世の中が、まだイデオロギーの時代で、冷戦構造の真っただ中、ソ連など東側の情報はなく、伝えてくるメディアも極めて少ない時代でした。

 加えて、代理戦争であるベトナム戦争が激しくなり、また日本は、経済の高度成長

期に入り、おちついて物事を考え、行動する時代ではなくなっていました。 

 

       それではまた次回とします。